ベニスの街並みは歴史的背景として豪商たちの隠れ家であり、頭で描けないようになっている。つまりわざと迷路を造っている。広場から広場につながる道を理解していないと歩けない、つまりは迷ってしまう。
細い道(カッレ)は右側をスタスタ歩かないと住民には迷惑のようだ。ブラブラ歩きしたかったらグランドカナルに面した広い道を、海面に浮かぶゴンドラや水上バスそして教会のシルエット楽しんだらいいだろう。
両手を広げた広さしかない一般の道は建物の下を通り抜け、その先が直角に曲がっていて先に行けるのか不安にさえなってしまう。
時には3m位の運河沿いに、水際ぎりぎりに立つモールに出会うことがある。この道はせいぜい10m位の長さしかないが、余り人が通らないから橋を行きかう人を見るのに良い空間だ。
いつまでも立ち止まってはいられないと、絵描きの短い時間で描いたスケッチが残っている。そして歩き疲れたら運河沿いにテーブルを出しているカフェで、カフェラッテを注文してのんびりひと休みしたい。
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